いもぐい

映画や読んだ本、マンガの感想、生活のログ。

2020.4.6

仕事は休業中につき、かれこれ両親と3人でquarantineをはじめて1ヶ月半になる。

外出は買い物のために週1回程度。
家にいることが昔から好きなので外出しないことは苦でない。

明日は知らぬ人の家に行って深い話をせねばならないのだけど、めっちゃ負担。今から嫌で嫌で仕方ない。その人のサイトを読んで勉強。ああ嫌だ。

両親のおかねを食い潰しながら過ごしているのでそれに関しては罪悪感があるけれども、そこを深く詰めようとするとさすがに心が死ぬので、マイルドに自分を麻痺させている。

2月半ばにはじめて二次創作を販売したのだけど、ミスって販売を中止してそこから一歩も進めていない。
4万次も書いてしまったので日の目を見せてやりたいけど、どうなるか分からない。

2020.4.5

昨日は後頭部、今日は顎の上あたりから側頭部にじんわりと圧迫感がある。

 

仕事を辞める前、寝ているときに奥歯を噛み締める癖がついてしまって痛んだ。

 

それに似た感じ。風邪でもなく、なにか不安なことがある時にこんな痛み方をする。とても嫌。

 

Quarantineをはじめて1ヶ月ぐらいなんだけど、なんだかやらなきゃいけないこと(けどしたくないこと)があってずっと落ち着かず、家にいるのに結局バタバタしている。うんざり。

 

毎日腰を据えてネトフリ観れるような状況に早くなってほしい。でもそうするにはとっとと状況をおさめることしかないので、結局しばらくは耐えるしかない。

 

ブログをなんとなくはじめたのは、しんだときにこんなものでも何か遺せればいいなと思ったから。

思ったことをただ浅く書き連ねるだけにしておいて、死後削除してもらわなくてもインターネットの藻屑にしておけるものを置いておきたいと思ったから。

 

忙殺されているなかで、映画とマンガ、本くらいは観、読んで精神衛生を保ちたいことと、ついでにこういう状況のときに自分が何をしていたのか、考えていたのか記録するためにも、感想もぼちぼちと書いていこうと思います。

  

ほんとに頭痛いな。

『あなた、その川を渡らないで』 (2013年)

 

 


NECのPC購入特典でU-NEXT無料体験期間中ポイントプレゼントがあったので、しばらく利用していた。

なにかとタイトルをよく聞く上、見放題対象になっていたのでこの際観てみました。

 

あなた、その川を渡らないで(字幕版)

あなた、その川を渡らないで(字幕版)

  • 発売日: 2017/01/19
  • メディア: Prime Video
 

 
 
「人生フルーツ」の雰囲気。

それに加えて、韓国の食文化(唐辛子で和えたor漬けたような赤いおかずが多い)や、家族観(お正月に年長者に頭を垂れて挨拶)などがかなりミニマルな距離で見えてくるので面白い。

 

けどだいぶカジュアルに板の間に寝てたのはビビった。
しかもタオルケットとかじゃなくてシーツかけて寝てたし。風邪引いちゃわない?

 

とにかくまあ夫婦が可愛い。めっっっっちゃ仲良し。あんな仲良い夫婦いる?


葉っぱを投げあったり水かけっこしたり、かと思えばお互いの雪だるまをつくったり、
学生でもあんなベタなふれあい方しないよっていうような、ちょっと照れちゃいそうなはしゃぎ方をしてて、とても可愛かった。仲が良すぎる。
ああなれる夫婦って、世界にどれだけいるんだろうか。

 

老人会の遠足に向かうバスの中で、どえらいアップテンポなポンチャック(?)でおばちゃんたちが踊りまくるシーンはマジのマジで最高。生きる力が溢れすぎてて爆笑した。最高。

  dailyportalz.jp

そのあとのお昼ご飯の後にも歌って踊ってたし、韓国のお年寄りは歌うのが好きなのかな。

 

あと兄妹ゲンカの圧が強めで、無責任で奔放な叔父vs私の母と叔母が昔、似たような理由で似たようなケンカをしていたのを思い出していた。母もぽそりと「どこの長男も似たようなもんだわ」と言っていたんだけど、ケンカができるって元気な証拠だよな。

感情の起伏が元気ででかくて、うらやましい。最近元気が出ないので。


連れ添って小山につつじを取りに行ったり、元気なお年寄りは万国共通で手がおおきくて、よく歩くみたい。
山道とかガンガン登れるおばあちゃんになりたい。

 

『思い出のマーニー』(2013)

地上波でやってたので観ました。

 

思い出のマーニー [Blu-ray]

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  • 発売日: 2015/03/18
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Twitterなんかで百合だ百合だって言われてたんで、どの程度のもんなんか気になってたっていう邪な理由もあるけど、最近のジブリってどういうのつくってるんだろうって興味もあった。

 

確かに最初はちょっとくっつきすぎでは…?と思ってた。

あの年頃の女の子って確かにハグもするし手繋いだりもするけど、あの2人は距離が縮まるのが異様に早くてあのふれあいの多さだったので、そりゃ言われても仕方ないし、そういう作品にしたかったのかな?と思いながら観てた。

 

途中からだんだん不穏になってきて、あの2人の間に友人でない他の何かコネクションがあるんだなと気づいてからは、

前世かなと思ったり、杏奈の持ってる人形かと思ったりしてたクチなので久子さんの語りか入るまで気づかなかったなー。

 

それで思い返してみればあのくっつき方や仲良くなり方も納得できるわけで、かつ杏奈の夢の中でマーニーが許してほしいと請うシーンなんか、ものすごく良いシーンだよね。

2回目のほうが楽しめるんじゃないかしら、この作品。また観たいもん。

録画をすぐに消してしまったのを後悔した。

 

もちろん観たあとには、エンドロールでTEAM NACSの記載を見つけたからかのぼってしっかり5人全員の登場を確認して大満足の鑑賞だった。

これがジブリの正しい楽しみ方じゃ…  

 

ヤスケンは昔から大事な役の声当てをしてる印象があって、今回も十一の声をしてたけど、

今回はシゲも結構登場してたね。ヤスケンみたいな渋さはないけど、とおる声してるもんね。

『パターソン』(2016)

 

ジム・ジャームッシュの『ダウン・バイ・ロー』を観たのは7、8年前なのに折を見ていつまでも思い出し、心に残り続けるレベルには好きだし、

なんでか好きなアダム・ドライバーが主演とのことで『パターソン』、ずっと観たかった。

 

パターソン(字幕版)

パターソン(字幕版)

  • 発売日: 2018/03/07
  • メディア: Prime Video

 

20年以上構想を練っていた作品だそうな。

 

アダム・ドライバーは初見がスター・ウォーズだったのかなんだったのか…忘れてしまったけど多分ベネディクト・カンバーバッチ的なクセの強さのある顔をしているから、無視できないんだと思う。

 

さて映画、パターソンは物静かな良いやつなのに、そのわり妻がなんともぼんやりした無責任な浪費家なので、途中からずっと「早く別れればいいのに…」と勝手に不憫に思っていた。

 

まあパターソンにとって彼女がミューズなようなので、あれが彼の幸せなのだろうけども。確かに寝姿はとても美しかった。

あの完成度のカップケーキでめちゃ褒めしてくれるのは最高だよな〜。毎晩バーで晩酌してくるのも、許してしまうというものだわ。

 

あまりに、それこそ川の流れのごとくゆっくりたゆたう日々が淡々と描かれていたので、起伏のなさに何度か退屈した。

でも思い返してみれば、あの作品が映像詩みたいなものなんだよな。

日常こそ美しく静かであり、親切心に満ち溢れたもの(であるべき)っていうのを、優しき凡人パターソンを通して描かれている。

裏路地でひとりで母と姉を待つ詩人の女の子を、一度引き返してまで見守るパターソン、良心の塊だ。

しかも、あのときの雰囲気が本編の中でパターソンが一番リラックスして見えた。嬉しそうで。

 

見終わってから、パターソンのあの滝があんまりにきれいだったから調べた。

グレートフォールズと言うそうです。

 

観た人は全員、ニュージャージー州パサイク郡パターソン市について調べてるんじゃないの?

 

「観たいな」から、最近あっという間に何年も経っていて驚くばかり。

MCUとか、何年か目を離したらあっという間にすごい本数出てるからびっくりするよね。

 

『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)

 

 

 目が痛くなる&スパイディ多すぎ。

 

 

スパイダーマン:スパイダーバース (吹替版)

スパイダーマン:スパイダーバース (吹替版)

  • 発売日: 2019/05/13
  • メディア: Prime Video
 

 

「ここまでこねくり回した映像で1本撮っても、映画として成立しちゃうんだぞ」っていうかなり意欲的で実験的な作品なんだけど、

結果ちゃんと第91回アカデミー賞で長編アニメ映画賞をちゃんと受賞している実力作なので、挑戦がきれいにクリティカルヒットしましたよ的な気持ちよさがある作品だと思います。

アニメ映画のチャレンジのひとつの到達点として、確認しておいてもいいと思う。

 

【映像】

 

バーチャルっぽいMVをずっと見てる感じの映像がずっと続くっていうのが1番わかりやすいと思う。

それぐらいの情報量がある映像が2時間近く続くので、疲れてる時には観ないほうがいい。
特に眼精疲労がある時なんか絶対無理だと思う。長めの休憩を途中何度か取った。

原色づかいが激しく、かつマンガ的な光の描写だったり、

効果音・強調線の描き方(POW!とかSMACK!とか)がパキパキしてて、疲れるけど面白い。

 

そういうところも含め、かなり意欲的だけど、それ故に盛り込みすぎなところはある。これはストーリーにも言えます。

 

【ストーリー】


「別次元からスパイディが5人も来ちゃった~?!」って、ファンフィクでやりそうなことじゃん。
それをオフィシャルがめちゃめちゃな技術力をもって腕力で実現させたったみたいなことなのでスカッとするし、同時にうまいことやったな~~と思う。これでもかが過ぎる。

それにしても、マルチバース(多元宇宙モノ)、完全なる流行りだよね。もはやマーベルだけのことじゃなくなってないか?

現実世界でもスピ系なんかだと最近はよく5次元云々はよく聞くし、やっぱり現実においての人間の興味が反映されているんだろうな。

私も興味があるので多次元モノって聞くと観ちゃうし。

 

 

高次元にいけば救われるとか、別次元から来た人間(生命体)が救ってくれるとか、結局世界がめちゃくちゃなので助けてほしい気持ちが反映されているんだろう。


それにしても、今回はもうほぼほぼCERN(セルン/サーン)のLHCの話だったね。

 

※CERNについてはこちらが詳しいのでぜひ。

note.com


ピーター・パーカー(マイルスがいる次元での初代スパイダーマン)が冒頭、『次元を結合するな、ブラックホールができるぞ!』って警告してるのは故ホーキング博士が生前言ってたことモロじゃんね……

今作では私怨がきっかけだけど、現実では全人類の我侭で次元をねじまげようとしてる訳だから、
フィクションより現実の方がタチが悪いっていうのも、まさに事実は小説よりも奇なりって感じで良かったです。

 


でもスパイディがな、ちょっと多いんだよな。
7人はさすがに多い。

各キャラにコミックの原作があるのは分かってる。

だから容易に変更などできないのも理解してる。

けど、あくまで映画という作品にするにあたって無理を承知で妄想するとしたら、の体でここからは読んでほしいんだけど、

個人的にはこの3人で済ませてもよかったくらいだった。
特にペニー・パーカー&SP//drコンビとピーター・ポーカーは、分かるんだけどクドい。画面の主張が強すぎる。


平面的なビジュアル要素(ピーター・ポーカー)とアジア的要素(ペニー)を入れたかったのかなと思って観てたけど、
前者は、派手な色味はないもののスパイダーマン・ノワールで事足りているし、後者を求めるならグウェンのキャラ設定として紐付けすればよかったんじゃないか。

マーベルがアジア人・アジア文化に目を向けているのは『シャンチー』の制作決定からもよく分かるので、

そこへの配慮がしたくてペニーを登場させたのであれば、画面の構成上やっぱりグウェンとして登場させたらよかったんじゃないかな~。

 

ciatr.jp

 

そもそもセーラー服でロボが相棒っていうのが、あまりにも典型的なジャパニメーションのイメージって感じで、あんまりいい気がしなかった。ちょっとわざとらしすぎ。

対してグウェンのパーカー風コスチュームは媚びてなくて可愛い。

映画コスプレする時なんて、かなり良いんじゃないかと思う。

以上妄想終わり。

 

それにしても『スパイダーマン:ホームカミング』からはじまったスパイディの若年化は、やっぱり革命だと思う。

今作もかなり若め、というより幼めなんだけど、
そもそもスパイダーマンのコスチュームや動き方って、小柄な体としっくりくるんだよな。

それこそソーとかアクアマンみたいにゴリゴリの体をしてパワープレイで物言わすみたいな戦い方でない、ひらりひらりとした戦い方なので、

170cmもないような低めの身長で薄い体をした子がする軽やかな戦い方が、すごく華麗でグッとくる。美しい。

そこに若さゆえの不安定さや儚さがあって、切なくなるあの感じ。
若者が己の力を振り絞って世界を救おうと奮闘するがむしゃらさは、観ててほんとに切なくて、応援したくなる。

「おまえはそうそう死ななそうじゃん」っていう典型的ないかにもなヒーローたちよりも、よっぽど応援できてしまうな……と思った。母性か?
鬼滅の刃が流行っているのも、似た構図があるのかもしれない。

個人的には全く同じ理由で鬼滅は最近読み切っちゃったわけ。
炭治郎たちがまだ15歳とかなのにめっちゃ頑張るから泣くわけじゃないですか、あれって。

世界は幼さ寄りの若者に依存している(夢を託しすぎな)部分はあるかもしれませんね。大人、しっかりしろ。

 

ところで普段映画は字幕で観るタイプなもんで、相当久々に吹き替えで映画を観たんだけどとても良かった。


映像に集中したかったから吹き替えで観たんだけど、メタっぽい発言もありつつ、台詞回しが相当にセンスある。
字幕だと、字数やスピード的に原文セリフに含まれてるすべての要素には追いつけないと思うので、本作は吹き替え版で観るのがおすすめ。

でも耳が馬鹿なので、ピーター・B・パーカー役を小野賢章がしてると思ってたのね。
小野賢章はマイルスの声をやってるんだけど、あんな幼い声出せるんだって思ってなくて、びっくりしました。

 


【アドリブ昔話】声優 花江夏樹 小野賢章 江口拓也 の うろおぼえ『さるかに合戦』【ダミヘ使用】

こういう印象しかないもんな。声優はすごい。

 

▶『あなたのことはそれほど』(2012)


これはあとがきで語られていたのだけど、キャラがくそばかりだと言われていたらしい。

あなたのことはそれほど(1) (FEEL COMICS)

あなたのことはそれほど(1) (FEEL COMICS)

まあそれには違いないんだけど、少なくとも理解できるクソさではあった。
いくえみ綾さんは同じくあとがきで、この作品では不倫モノが描きたかったわけではなくて、
そういう状況になった時に人がどう動くのかを描きたかったとおっしゃっている。

なるほど、である。
私はキャラクターに対して嫌悪感を抱かなかったのは、そのせいだと思う。

本作は浮気を肯定している明けでも過度に否定しているわけでもない。
ただただそれぞれの人間の選択で、様々な方向に彼らの人生が振られていく。

主人公の美都の気持ちが、よく分かる。
中学の時に恋に落ちた相手が相変わらずかっこいいままで居てくれたって、それだけで奇跡みたいなもんだ。
それで自分もそれなりの見た目になって、人生経験もそれなりにして、今度こそ自信をもって話せるから、
そんな自分を憎からず扱ってくれたら、落ちないわけがない。

むしろ落ちないと、過去の自分に申し訳が立たない。
悲しかった過去の私が浮かばれるように。将来は幸せになれるよって示してあげたい。

美都は、満足できない人間なんだと思う。
夢見がちで我侭で美人で、そしてなにより行動力があったから間違いを冒したわけだけど。
彼女、たぶんあまり反省してない。有島が彼女の人生の絶対的な聖域であり続けて、
彼女の中でそれ以上の男性はいないから再犯するとは思わないけれど、
人を傷つけたことは自覚しているし申し訳ないとは思っているだろうけど、後悔はしていないんじゃないか。

だって後悔したら、有島との関係を否定することになるから。
多分してないよ。そんなタマじゃないよ、彼女。もうちょっと大胆不敵。

満足できないという点のみにおいては個人的に共感しかないのだけど、
幸いなのは私が怠惰で行動が無いことだ。よかったと思う。本当に。


一昨日読んでから昨日今日としばらくえらく気分が落ち込んでいたんだけど、
そういえばこの心の気持ち悪さって『あなたのことはそれほど』を読んでからはじまってないか?とさっき気づいた。洗濯物を干しながら。

元カレが何度か夢に出てきていた。夢の中でも、現実と同じく私は彼を憎んでいたこともあったけれど、
昔のように仲良くしていたことが大半で、夢から覚めるたびフラストレーションが溜まっているのかと疑った。
でも最近はそれもなく、ここ3日くらいは知らぬ男前とイチャつく夢ばかり見ていた。
現実がくそなので、寝ているのが一番いいなと思っていた。お金かからないし。

昨日Facebookで、ある友人とFacebookで繋がってから3周年だという通知がきていた。
Facebookはアカウントは持っているけど、全然使ってない。むしろ嫌い。使いにくい。
ログを遡りにくい。検索しづらい。

そんななので、Facebookを開く時は大学時代の知り合いなどが今どんなことをしているか知りたい時、つまり自分で自分の精神を傷つけたい時で、昨日がそうだった。
そうしたらそんな通知がリアルタイムで来て、ああそう、と思った。

思えば元カレと付き合った時から、私は本当はその知り合いの方と付き合いたかった。
彼は年下で、政治に関するものの見方とか、思想がよく合った。
ちゃんと怒っていたし、むこうみずで真面目で時々びっくりするくらい抜けていて、好感が持てた。
音楽の趣味もあった。友人が少ないので、音楽の話ができる人と会ったのははじめてだった。

でも彼は私と同い年だけど彼と同学年の子が好きで、告白してフラれたそうだ。
なんてもったいないことしたんだろう、私なら喜んで付き合うのになんて思っていたら、元々仲良くなかったその女の子とはすぐに疎遠になった。

元カレとの付き合いに関しては追追書くけれど、
今でもその知り合いの方と付き合えたらよかったのにと思うくらいの関係だった。2年付き合ったのに。

知り合いとは、もうなにも連絡を取っていない。
お互いどこにいるかもなにをしているかも知らない。
彼は多分、今年院を卒業するはずだ。
少し前に、アメリカに行ったらしい。プロフィールのアイコンが、良い写真に変わっていたから。

もし私が彼とまた出会っても、付き合うことも浮気することもないだろう。悲しいけど、絶対ない。
私には度胸もないし、彼だけは綺麗な思い出のままにしておきたい。
元彼との思い出はぐしゃぐしゃに汚してしまったから、せめて彼だけはキープしておきたい。
思い出で十分。

いくえみ綾、中学の時から大好きだけれど、読むたび心を良くも悪くもふるわせてくれる。